涼しげ応挙の重文屏風 伊達博で企画展スタート
江戸中・後期に活躍した画家、円山応挙の企画展「涼を呼ぶ―円山応挙」が1日、愛媛県宇和島市御殿町の市立伊達博物館で始まった。30日まで。応挙の絶筆で重要文化財(重文)「保津川図屏風(びょうぶ)」と、宇和島伊達家に伝来する「水鳥鯉図」が、来場者の目を引いている。
宇和島伊達400年祭を記念し、市などが主催する「夏のW企画展」の第2弾。応挙(1733~95年)は狩野派の画家に学んだ後、写生に装飾性を加えた「円山派」を開いた。企画展では「水」をテーマに作品を集めた。
保津川図屏風(京都・千總所蔵)は8曲1双の屏風で各縦154センチ、横483センチ。京都・桂川上流の渓谷の激流を躍動的に表現している。展示は15日までで、16~30日は波間に仙人などを描き異空間をつくり出した重文「波上群仙図」(和歌山・無量寺所蔵)に替える。